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  日本人は、世界の中でも魚を多く食べている。
水産庁の調査(2001年)によると、
一人あたり一年間に約40キロの魚介類(*)を
食べている計算になるそうじゃ。
きみたちの体重と同じくらいの量を
食べていることになるね。
※魚の頭や骨、内臓などを除いた
  純粋に食べる量として計算しています。
  え〜、そんなに食べてないよ!
  おかずとして食べるだけではなく、
ツナの缶詰やたらこ、鮭のおにぎりやふりかけ、
おでんに入っているはんぺんやちくわ、
これらはみんな魚介類だよ。
  そうか。じゃあなんだかんだ言って、
しょっちゅう食べているかも…
  日本人は、動物性たんぱ質の約40%を
水産物からとっているそうだ。
我々の体を元気に保っていくためには、
水産物は欠かせない。
その水産物を与えてくれているのが、
漁業や水産業なんじゃ。
ここでは、漁業や水産業が、
今どうなっているのか勉強しよう。
  博士:日本は、世界でも有数の
漁業の盛んな国なんじゃ。
なにせまわり中ぜんぶ海に囲まれておるし、
いい漁場も多いからね。
グラフを見てごらん。
漁や養殖でとった水産物の量は、
最高で1282万トン。
このころは、世界一の量だった。
ところが平成14年になると、
半分にまでへってしまっている。
  どうしてそんなにへってしまったの?
  いろんな原因があるんじゃ。
     
  魚がへっていることについては、
世界中で問題になっている。
世界中の漁獲量を調べてみたら、
この50年で魚をとる量が5倍にも
増えていることがわかった。
世界でとられる魚、およそ440種類のうち
28%はとりすぎで、47%も限界ぎりぎり。
アジア・オセアニアの海では、
5年で魚の量が40%も激減してしまった
ところもある。
魚が減った原因を見つけるために
世界中の国で調査、研究が続けられている。
そして、魚を減らさずに漁を続けるには
どうすればいいか、いろいろと工夫が
始められたところなんだ。
  このお寿司のなかに、
どれくらい輸入のものがあると思う?
  ええ〜っ、マグロかなあ?
  そう、マグロはまず、輸入だね。
サケもアメリカ、ロシア、カナダなどから
来たものが多い。
イカはモロッコ、タイ、ベトナムなどから
買っているし、イクラはアメリカ、
カナダ、ロシア産が多いんだよ。
カニやえびはほとんど輸入だね。
  そんなにあるの!でも、日本でも
とれるものばかりじゃないの?
     

  魚のとれる量がへってくると、
収入もへってしまう。
今、外国から安い魚をどんどん輸入しているから、
日本の漁師がとってきた高い魚は、
買ってもらえなくなってしまうんだ。
するとますます収入がへるだろう?
だから、今漁師になろうという人がいない。
日本で漁をする人は、どんどんへっているんだ。
 

このままじゃ困るよ!
だって、まわり中海に囲まれていて、
いい漁場もたくさんあって、
おまけにみんな魚をよく食べるのに、
とる人がいなくなっちゃう!

     

 
 


日本でもとれるけれど量が足りないので、
その分を外国から輸入しているんだ。
その方が安くて確実に手に入るから、
大量に買う加工会社などにとっては、
輸入物のほうが便利なんだね。
かまぼこの材料になるたらのすり身などは、
外国から買ったものが多いんだ。
なんだか、ずいぶん
たくさん魚を買っているみたい。
そうだよ。グラフを見てごらん。
日本は世界一、水産物を買っている国なんだ。
主に中国、アメリカ、タイ、ロシア、
韓国からたくさん輸入している。
平成13年には、金額で世界中の輸入取引の
約4分の1を日本がしめていたほどだ。