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企画広報委員会の発足について
平成15年3月
この4月から水産学会の新しい委員会として企画広報委員会が発足しました。従来編集委員会の中の小委員会で担当していた和文誌の企画記事と,ボランティアベースで開設したWebサイトを核にして,水産学会としての新しい企画や広報活動を統括して扱うことにより,従来とかくおろそかになりがちだった会員へのサービスや,学会内外への広報活動を強化していこうというのが本委員会の役割です。
水産学会誌が英文のFisheries Scienceと和文の水産学会誌に分割されたのは1994年のことです。その目的は学術情報の国際化に積極的に寄与するという面と和文誌の一般記事による会員サービスの向上でした。 Fisheries Scienceの方は,海外の出版社からの発行や会員外からの投稿を受け付け等により,水産学全般を扱う本格的な国際誌として順調に発展してきています。しかし和文誌による会員サービス向上の方は充分ではなかったことを残念ながら率直に認めなければなりません。
本委員会の誕生の背景にはもう一つ,3年間の試行ではありますが大会を年1回開催にする問題があります。大会は学会誌発行と並ぶ学会の重大行事です。年1回開催が学会の活力低下を目的とするものでないことはいうまでもありません。むしろ学会のアクティビティーを大会以外のさまざまな場に広げていきたいという意図をもったものといえます。その一つは支部活動の強化であり,もう一つが上にも述べた和文誌企画記事の一層の充実です。そして広報活動を強化して学会のさまざまな活動を支えていく必要があります。
現在検討している和文誌の充実策は次のようなものです。まず報文については従来どおり編集委員会が編集を担当しますが,掲載編数は他の記事のバランスを考えながら企画広報委員会が決定することになります。受賞者紹介,受賞者総説,シンポジウム記録,懇話会記録,新刊書紹介につきましては,従来通りのスタイルで続ける予定ですが,より魅力的な記事になるよう十分な注意をはらっていきたいと思います。従来からあった「水産研究のフロントから」は,これまで要覧的だったとの反省に立って,留学先の報告や研究自体の紹介など,フロント部分に肉薄する記事にしたいと思います。しばらく休載していた「話題」につきましては,最近のトピックスや,水産学上の重要な仮題などを平易に解説して欲しいとの意見が多く寄せられていますが,会員の皆様からの提案も受けながら幅広く取り上げていきたいと思います。今ひとつ方向性が定まらなかった「支部のページ」につきましても,地域固有の課題や情報の発信という面も含めて,支部活動の強化と合わせて充実させていきたいと考えています。
和文誌では新規の企画も検討しています。とりあえず「会員からの声」欄を設けたいと思います。会員の皆様のさまざまな意見を学会に対する不平不満も含めて掲載していくことで,和文誌が会員一人一人のものであることを実感していただけるようになれば幸いです。その他にも皆様からのご意見をうかがいながら新しい企画を考えていきたいと思います。
広報活動については,学会活動の情報を会員にすばやく提供していくために,学会Webサイトをリニューアルする予定です。そこでは,ホームページに速報性を要する記事を掲載するとともに,「各種委員会からのお知らせ」と「支部のページ」を設けて,これらの活動を支援していきたいと思います。また,Web上の「学会誌のページ」では,Fisheries Science誌の本文を掲載するBlackwell Science社のWebサイト上へのリンクを充実させる計画です。さらに会員の皆様から水産学会Webサイトへの意見をもとに,和文誌本文のWebサイトでの閲覧を含めて,会員へのサービスに必要な記事を検討していきたいと思います。
日本の水産業はさまざまな面で危機にさらされています。とかく学問の世界に閉じこもっていた感のある水産学会ですが,その社会的責任はますます大きくなっています。学会としては和文誌,Webサイト等,さまざまな形でその責任を果たしていく必要があります。そのための企画広報委員会ですが,目的達成のためには会員の皆様の協力が不可欠です。皆様からの積極的なご意見をお待ちしております。