趣 旨: |
多種の養殖用種苗、観賞魚、生きた食用魚介類が大量に輸入されている。こうした輸入魚介類に付随して、これまで日本に存在しなかった病原体も持ち込まれ、養殖場や天然水域に定着・蔓延し、魚介類にしばしば大きな被害をもたらしてきた。こうした事態に鑑み、水産資源保護法を一部改正し、あらたに持続的養殖生産確保法を制定して、水産防疫が制度化された。しかし、その後も外来の病原体の侵入が続いている。本シンポジウムでは、水産防疫制度ができて10年以上が経過したのを期に、植物や陸生動物といった、水生動物とは異なる分野における防疫と比較し、また、韓国における水生動物防疫制度と対比させることによって、日本の水生動物防疫を再考したい。 |