2016/04/30
日本水産学会九州支部長
征矢野清
熊本震災の被害状況報告(2016年4月25日現在)
日本水産学会九州支部としての対応
4月16日:一部関係者へ安否連絡
4月18日:九州支部としての対応を長崎大学中田会員と協議
4月19日:塚本会長と電話で連絡。前九州支部長宮崎大学香川会員と連絡。
4月21日:熊本地区の会員へ安否確認と被害状況確認メール配信、九州地区幹事へ情報提供依頼メールの配信
4月21日:大分地区の状況把握のため、水産総合研究センター奥澤会員に連絡。
4月25日:熊本・大分両県の水産学会関係者に再度被害状況の確認。
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熊本県:現時点での水産学会関係に犠牲者・不明者はいない模様であるが、熊本地区会員30名のうち、返信のあった会員は8名のみである。4月25日現在、熊本市周辺では未だ混乱が続いており、詳細な被害はまだ把握できていない。ただし、しばらくの間、教育研究活動はできない模様。東海大学阿蘇キャンパスの情報はこちらに届いていない。農学系が情報収集している可能性あり。 |
熊本大学 |
1) | 【4月16日情報】研究室内は物が散乱している状況。
| 2) | 熊本大学黒髪キャンパスは被害大。研究室の機器類は損傷。ただし、一部の魚類飼育施設は被害を免れる。北野健会員、逸見会員、瀧尾会員
| 3) | 熊本大学沿岸域環境科学教育研究センター合津マリンステーション(上天草市松島)は被害なし。逸見会員
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熊本県立大学 |
1) | 研究室・建物の大きな被害はなし。ただし研究室内の機器類の落下による破損などの被害は大きい(具体的には安定同位体分析計など被害額数100万円にのぼるなど)。環境共生学部 堤会員 |
2) | 機器の損傷具合は現在のところ不明。これからその実態が分かってくるであろう。環境共生学部 堤会員 |
3) | 現在研究室の状況など確認している最中。環境共生学部 石橋康弘先生より情報提供 |
4) | 【4月18日情報】2回目の地震により研究室に被害が出る。4月18日まで研究室は立ち入り禁止。その後電気の復旧に伴い復旧作業を開始。井戸水が使えたことから水は確保できる。環境共生学部 有薗幸司先生より情報提供
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国立水俣病総合研究センター |
1) | 建物等への被害なし。ライフラインも通常通り。今井会員
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熊本市保健所 |
1) | 実態は十分に分からず。職員は無事。松田会員
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尚絅大学短期大学部 |
1) | 4 月22日よりJR開通し通勤。ガラス器具や機器類には被害が出ている。人的被害なし。相良会員
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九州大学天草実験所 |
1) | 地震の揺れは結構感じた。しかし、人的被害、建物被害などなく、通常通りの研究教育活動を実施。新垣誠司先生より情報提供
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熊本県天草広域本部水産課、熊本県水産研究センターほか |
1) | 天草管内での水産被害はなし。梅本会員
| 2) | 研究所については被害は少ない模様。ただし職員の家などは被害を受けている。間接的情報(石松会員より)
| 3) | 内水面研究所のアユが全滅との情報。間接的情報(萩原会員より)・・但し4月30日の香崎会員の報告をみるに、この情報は内水面研究所ではなく民間の種苗施設の可能性あり。現在情報収集中。
| 4) | 4月30日に熊本県関係の被害情報が新たに届く。香崎会員より。内容は以下の通り。①熊本県庁、玉名・八代・天草の各地域振興局、水産建久センターでは、水産職員および家族に負傷者なし。②上記建物施設等における直接被害なし。現時点で通常活動。③県以外の一部の種苗生産施設が被災との報告あるが、詳細は未把握。④水産関係者からの緊急支援の要望いまのところなし。これは、他の被災者支援に回っている状況のため。⑤天草地方はほとんど被害が無かったことから、漁業活動も普通に行われており、水揚げもある。また、熊本魚市場も一時ストップしていたが、今は再開されている。
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大分県 |
水産総合研究センター上浦庁舎 |
1) | 特に被害なし。奥澤会員
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日本水産大分海洋研究センター |
1) | 揺れたものの特に被害なし。三星会員
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大分県水産試験場 |
1) | 県内各地の水産試験場では特に被害なし。宮村会員
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鹿児島大学水産学部附属海洋資源環境教育研究センター東町ステーション(天草と水俣の中間に位置する長島) |
この他、九州大学天草実験所、長崎大学環東シナ海環境資源研究センターでは、被災した学生・研究者の一時受け入れ表明しています。
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