公開シンポジウム「諫早湾開門調査について考える」

主催: 日本海洋学会海洋環境問題委員会・
日本海洋学会諫早開門調査WG・
佐賀大低平地沿岸海域研究センター
コンビーナー:速水祐一・佐々木克之
日時: 2011年5月15日(日) 10:00-17:00
会場: 佐賀大学教養教育大講義室
趣旨:諫早湾干拓事業による潮受け堤防閉め切りにより有明海の漁場環境が悪化したとして、沿岸の漁業者らが国を相手に堤防撤去や排水門開門を求めた訴訟を起こしていましたが、一審の佐賀地裁判決に続いて、2010年12月6日、二審の福岡高裁においても、5年間の開門を国側に命じる判決が出されました。これを受けて、国は早ければ2012年度にも開門調査を開始するという方向に向けて政治判断しました。開門とは、潮受け堤建設前とも現状とも異なった環境を作り出します。また、もし開門を行うのであれば、副作用を最小限にして、環境改善効果が最も大きくなるような開門方法をとることがのぞましいと思われます。開門によって最も変化するのは調整池、ついで諫早湾で、現在環境が悪化している有明海奥部への影響の有無について関心がもたれています。本シンポジウムでは、開門すると諫早湾と有明海はどうなるのか、どのような開門方法が適しているのか、さらには、開門した場合の調査はどのようにすべきなのか等、広く議論する場にしたいと考えています。
<プログラム>
10:00-10:05 海洋環境問題委員会委員長 挨拶 鈴村 昌弘(産総研)
10:05-10:10 低平地沿岸海域研究センター副センター長 挨拶 大串 浩一郎(佐賀大)
10:10-10:40 趣旨説明と諌早開門問題の概要説明 速水 祐一(佐賀大)
10:40-11:20 開門による物理場と懸濁物輸送変化の予測 濱田 孝治(佐賀大)
11:20-11:50 対談:数値シミュレーションによる予測をどう理解するか
  片野 俊也・濱田 孝治(佐賀大)
11:50-13:00 昼食休憩
13:00-13:30 開門による水質への影響予測 佐々木 克之
13:30-14:00 諫早湾潮受け堤開門が潮汐に与える影響 柳 哲雄(九州大)
14:00-14:10 休憩
14:10-14:40 諫早湾の潮受け堤防が諫早湾および有明海の海底環境と底生生物に与える影響
  堤 裕昭(熊本県立大)
14:40-15:10 韓国における複式干拓とその開門の結果と比較して 佐藤 慎一(東北大)
15:10-17:00 総合討論 司会 速水 祐一
17:00 閉会の辞 佐々木 克之
◎問い合わせ先 〒840-8502 佐賀市本庄町1 佐賀大学低平地沿岸海域研究センター事務局
電話・Fax:0952-28-8846 電子メール:ariakeinfo@ml.cc.saga-u.ac.jp
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