第46回海中海底工学フォーラム
プログラム

日 時 2010年10月1日(金)
第 46回海中海底工学フォーラム
東京大学大気海洋研究所見学会:11時〜
研究会:13時〜17時30分
IEEE/OES Japan Chapter Young Award2010授賞式17時30分〜17時45分
懇談会:17時45分〜20時
場 所 東京大学大気海洋研究所講堂
〒277-8564 柏市柏の葉5-1-5 電話:04-7136-6006(代表)
地 図 http://www.aori.u-tokyo.ac.jp/about/j/map.html参照
参加費 研究会:無料
懇談会(郵便振替振込み):3000円(30才未満および70才以上無料): 振込先:郵便振替:口座番号00150-8-354229、口座名:海中海底工学フォーラム
主 催 海中海底工学フォーラム運営委員会
共 催 (財)生産技術研究奨励会
協 賛 日本船舶海洋工学会、海洋調査技術学会、海洋音響学会
(社)土木学会*、(社)日本水産学会、IEEE/OES日本支部、
MTS日本支部, 東京大学海洋アライアンス
*「土木学会認定CPDプログラム」

東京大学大気海洋研究所見学会:11時~(約30分程度)
 大気海洋研究所玄関集合、見学修了後、研究会まで自由行動
研究会:13時-17時30分
1)挨拶13時00分-13時10分
東京大学生産技術研究所 浦  環
2)Korean New Research Vessel Building Program13時10分-13時50分
Korea Ocean Research and Development Institute(KORDI) Dr. Bong Chool SUK
[講演概要]Korea Ocean Research and Development Institute (KORDI) has been commissioned to manage the future research vessel project that will deliver the new state-of-the-art vessel to replace the former RV Onnuri who was built in 1992. The process will take four years, with detailed specifications due by the end of 2011 and the vessel's completion expected by the end of 2013. The new research vessel will be designed as about 5,000 G/T, 100m long and with 60 days endurance. Major function of the new research vessel plays a multi-purpose research work on the role, but also operate in ROV and AUV in deep water. In addition, she will also be installed on the giant piston corer with more than 40m long and many of on deck sampling devices as well as highly performed geophysical and acoustical instruments. This program opens new opportunities for science to contribute to global ocean environmental research responding to the rapid climate change, and the sustainable development of deep sea mineral and bio resources.
3)希ガスの海洋化学13時50分-14時30分
東京大学大気海洋研究所 佐野 有司
[講演概要]希ガス元素(ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン)は化学的に極めて安定で不活性なために、天然の状態では他の元素と化合物を作らず、地球惑星科学においては大気-海洋-地殻-マントル間の物質循環を研究する際に良いトレーサーとなる。本講演では、はじめに海水中に僅か1kgあたりフェムト・モル(1x10-15 mol)程度しか存在しない希ガス同位体(ヘリウム_3)を精密に分析する方法を述べる。次に、これまで報告された太平洋におけるヘリウム_3の3次元濃度分布を示し、マントル起源のヘリウムが海洋の深層循環モデルに与える制約条件について解説する。
4)メキシコ湾における大水深セミサブリグ「Deepwater Horizon」の事故の概要とその影響 (仮題)14時30分-15時20分
日本海洋掘削(株) 市川 祐一郎
[講演概要]本講演では、2010年4月20日、アメリカ合衆国ルイジアナ州メキシコ湾沖合80kmにおいて起きた大水深セミサブリグ「Deepwater Horizon」の爆発・炎上・沈没・油濁事故の概要とその影響について話しをする。
5)ROV運用15時30分-16時00分
新日本海事(株) 和知 清
[講演概要]凡そ20年に亘る自社2000m級ROVの運用及Oceaneering社Phoenix社等との協動作業により得たROVの運用の経験談を中心に3,200回に及ぶ潜航から、主に海没航空機等の回収でのROV運用を紹介いたします。又、メキシコ湾の油流出事故で動員されたROVと支援母船7隻 HOS, Olympic Challenger、Ocean Intervention, Q4000, Skandi, Boa Deep C, Enterprise,各支援母船には各々2台ROV合計14台のROVが動員された。この状況を可能な限り紹介したい。
6)米国メキシコ湾における原油流出事故 −海面下での事故対策を中心に16時00分-16時30分
石油天然ガス・金属鉱物資源機構 伊原 賢
[講演概要]4月20日メキシコ湾で発生した掘削リグ「Deepwater Horizon」の暴発・沈没事故により、油流出とそれが米沿岸部に広がった問題は、7月15日に海中への油流出が止まるまで、事故が発生した掘削事業、事故発生の経緯と対策、及び、事故原因の調査状況について、色々な報道や分析がなされました。事故現場は水深1,500メートルと機器の修理や回収のためのアクセスが簡単にできないこと(ダイバーの潜水限界は水深400m、ロボットが作業とモニタリング)が今回の事故の特徴です。海面下での事故対策を中心に解説します。
7)海中海底工学のフォアフロント:リアルタイム観測ネットワーク構築16時30分-16時50分
海洋研究開発機構 川口 勝義
[講演概要]海中海底における現象の4次元的な変化を長期間モニタリングすることが可能な唯一の手法である、通信用海底ケーブル技術をベースとしたリアルタイム長期観測手法が注目を浴びています。日本においては島弧周辺の海底で発生する多数の地震を正確にリアルタイムモニタリングするためのツールとして大きな期待が寄せられており、海底に多数の観測点を展開することを可能とする高密度地震・津波観測システム(DONET)の開発が実施されています。平成21年度末には基幹システムの海底への整備が完了し、観測網を構築していく準備が整いました。今後、観測点の整備・維持・保守等を行い、観測網を維持するためには海中ロボット等による高度な海中作業の実施が不可欠であり、JAMSTECではDONETのシステム開発と並行してROVハイパードルフィンを利用した海中作業技術の確立を行ってきました。本年3月には、ROVによる観測点の構築作業を実施し、DONET最初の観測点が起動され、非常に高品質なデータが取得されています。このように観測ネットワークの開発は単にシステムの開発だけにとどまらず、事前調査から海中作業までを含めた海中海底工学全体の底上げの上に成立するものです。本講演ではDONETで確立した海中作業技術を総括することで、海中作業におけるニーズを示し、今後行われる多方面の技術開発において期待される機能について考察します。
8)バイオインタラクティブAUVの試み16時50分-17時10分
東京海洋大学 近藤 逸人
[講演概要]世界的な人口増加に伴う食糧不足の問題を考えるとき、海洋はタンパク源の供給元として大変重要な役割を果たすと考えられる。しかしながら、魚の乱獲や環境の変化などから漁業資源は減少の一途をたどり、近い将来の絶滅なども予言されるに至っている。旧東京商船大学と旧東京水産大学が統合して2003年に設立された東京海洋大学では、水産と工学の連携により海洋の諸問題を解決するイノベーションを創出する取り組みとして、自律型水中ロボットを導入した沖合い養殖システムの研究開発を開始した。魚の住環境を高度にモニタリングして、かつ牧羊犬のように魚を管理する役割を果たすバイオインタラクティブAUVの開発とその試みについて解説する。
8)低潮線保全・拠点施設整備法の成立〜排他的経済水域・大陸棚の保全・利用の促進に向けて〜17時10分-17時30分
内閣官房総合海洋政策本部事務局 金澤 裕勝
[講演概要]5月26日に成立した「排他的経済水域及び大陸棚の保全及び利用の促進のための低潮線の保全及び拠点施設の整備等に関する法律」、いわゆる低潮線保全・拠点施設整備法の概要と今後の取り組みについて解説する。我が国の排他的経済水域及び大陸棚(以下「排他的経済水域等」)には、水産資源や海洋エネルギー・鉱物資源などの天然資源が存在しており、排他的経済水域等を保全し、これらの天然資源を開発、利用していくことは、我が国の発展にとって重要である。同法により、排他的経済水域等が保全され、排他的経済水域等の利用が一層進展していくことが期待されている。
平成22年度IEEE-OES Japan Young Researcher Award 2010 授賞式17時30分-17時45分
司会 IEEE-OES Japan Chapter Chair  浅田 昭
同Young Researcher Award 幹事 林昌奎
本フォーラム協賛学会であるIEEE-OES Japan Chapterでは、平成21年度より、将来の海洋研究を担う研究者の育成を目指して、若手研究者による当該年度海洋関連国際学会での優秀発表論文を表彰することになりました。栄えある第二回目のYoung Researcher Award 2010の受賞式を、昨年度に引き続き、本フォーラム研究会終了後におこないます。
懇談会:17時45分-20時00分
申し込み先: 東京大学生産技術研究所海中工学国際研究センター浦研究室 杉松治美
Tel:03-5452-6487 Fax:03-5452-6488  E-mail:harumis@iis.u-tokyo.ac.jp