シーラカンスは、水の惑星の生物進化の謎を解く鍵をにぎっている動物です。
アクアマリンふくしまでは、「海、生命の進化」をテーマとするプロローグをもち、開館当初よりシーラカンスの生態解明に取り組んできました。2005年にはインドネシアで生きたシーラカンスの姿をROV(水中自走式カメラ)で撮影することに成功しました。また、本年はタンザニアでの調査を行い撮影に成功しています。
このたびのシンンポジウムは、近年のアクアマリンふくしまにおけるシーラカンス調査をはじめ、インドネシア、南アフリカ、タンザニアなどのシーラカンス生息地域で研究を行っている世界の研究者が、第1部「シーラカンスの動物地理学」、第2部「シーラカンス現地調査について」、第3部「シーラカンスに関する先端的研究について」として、最新の研究内容を紹介します。シーラカンスの「今」を知ることのできる貴重な機会となるだけでなく、保全生物学的にも大変意義深いシンポジウムです。
※当日は同時通訳が行われますので、お気軽にお越し下さい。
※詳細につきましてはホームページをご確認下さい。
(http://www.marine.fks.ed.jp/symposium.html)
○ 日 時 | 2007年11月24日(土) 9:00〜17:30 |
○ 会 場 | いわき明星大学 AV大講義室 〒970-8551 福島県いわき市中央台飯野5-5-1 |
○ 参加料 | 3,000円 ※アクアマリンふくしま入館料込み(11月23日〜25日のみ有効)記念品、資料を含みます。 |
○ 主 催 | ふくしま海洋科学館(アクアマリンふくしま)電話:0246-73-2537 |
○ 共 催 | インドネシア科学院、サムラトランギ大学、アフリカシーラカンス生態系プログラム |
○ 後 援 | 環境省、福島県教育委員会、いわき明星大学、北スラウェシ州 |
○ 申し込み方法 |
アクアマリンふくしまのHPより参加申込用紙をダウンロード、必要事項を記入の上、FAXまたはe-mailでお申込み下さい。 |
○ 問い合わせ先 |
国際シンポジウム事務局 Tel:03-3230-3597 Fax:03-3230-3725 E-mail:coelacanth@issjp.com |
○ プログラム内容
開会挨拶 | |
09:00〜09:40 |
安部義孝(アクアマリンふくしま館長) 佐藤雄平(福島県知事) Sinyo Harry Sarundajang(北スラウェシ州知事) Suharsono(インドネシア科学院海洋研究所長) |
基調講演 | |
09:40〜10:10 | 「インドネシアシーラカンスの分布調査」 M. Kasim Moosa(インドネシア科学院サンゴ礁トレーニングセンター海洋学者) |
10:10〜10:40 | 「タンザニアにおける域内保全について」 Yunus D.Mgaya(タンザニア国立大学副学長) |
第1部 シーラカンスの動物地理学 | |
10:50〜11:20 | 「メナドシーラカンスと東南アジアの地史」 多紀保彦((財)自然環境研究センター理事長) |
11:20〜11:50 | 「インドネシアシーラカンスとアフリカシーラカンスの形態学的比較検討」 安部義孝(アクアマリンふくしま館長) |
11:50〜12:20 | 「現生シーラカンスの起源」 上野輝彌(国立科学博物館名誉研究員) 籔本美孝(北九州市立自然史・歴史博物館学芸員) |
12:20〜13:40 | 昼食/ポスターセッション |
第2部 シーラカンス現地調査 | |
13:40〜14:10 | 「シーラカンスの調査研究の進捗状態および今後の共同アプローチについて」 Tony Ribbink(サステイナブル・シートラストCOE、アフリカシーラカンス生態系プログラム代表) |
14:10〜14:40 | 「マナド湾で捕獲されたシーラカンスの現状およびインドネシアのシーラカンスの今後の研究に向けた調査船「ASALAAM」の新たな設計」 Kawilarang W.A.Masengi(サムラトランギ大学水産学部長) |
14:40〜15:10 | 「アクアマリンふくしまのシーラカンス生態調査」 岩田雅光(アクアマリンふくしま飼育管理部主任) |
第3部 シーラカンスに関する先端的研究 | |
15:20〜15:50 | 「シーラカンス肉鰭・ヒトの腕・ヒューマノイドロボットアーム」 熊本水頼(京都大学名誉教授) |
15:50〜16:20 | 「ミトコンドリアDNA配列解析に基づく西インド洋産シーラカンスの遺伝学的分析」 岡田典弘(東京工業大学大学院生命理工学研究科教授) 佐々木剛(統計数理研究所モデリング研究系日本学術振興会特別研究員) |
16:20〜16:50 | 「現生シーラカンスに関するゲノム研究の現況と今後の展望」 三宅 力(ベナロヤ研究所コンサルタント) |
16:50〜17:20 | 「シーラカンスに関する先端的研究」 渡辺純一(東京大学医科学研究所助教) 鯉江 洋(日本大学生物資源科学部獣医学科専任講師) |
17:30 | 閉会 |
○ ポスター発表者一覧
「深礁斜面でのシーラカンスの生態的調査におけるリブリーザーシステムの利用について」 Forrest A.Young(ダイナスティ・マリン・アソシエイツ代表) 「インドネシア海域に生息するインドネシア・シーラカンスに関する研究」 Djoko H.Kunarso(インドネシア科学院海洋研究所渉外部長) 「マナド湾沿岸の環境」 Ixchel F.Mandagi(サムラトランギ大学水産学部助教授) 「マナド湾の海洋学的状況」 P. Astony Angmalisang(サムラトランギ大学水産学部助手) 「タンザニア沿岸で発見された”生きた化石”の明らかになった分布について」 Charles G.Mahika(タンザニア魚類研究所海洋学者)