平成23年度日本水産学会近畿支部前期例会の開催について

近畿支部支部長 江口 充

 本年度前期の近畿支部例会を下記のとおり開催します。多数ご参加くださいますようご案内申し上げます。

日 時 平成23年7月2日(土)13:00〜17:45 (開場:12:30)
場 所 大阪府庁咲洲庁舎(旧WTC)大会議室
題 目 「琵琶湖・淀川水系のシジミ類−生物学と漁業−」
主 旨 シジミ類は重要な有用二枚貝で,汽水性のヤマトシジミ,淡水性のセタシジミやマシジミ等が含まれる。全国の漁獲量はかつては5万トンを越えた時期もあったが,近年大きく減少し漁獲量は1万トン前後となっている。近畿圏における漁獲量は多くないが,大阪府の淀川汽水域でヤマトシジミが,滋賀県の琵琶湖水系でセタシジミがそれぞれ100トン程度漁獲されている。この内,淀川のヤマトシジミは大都市の中で漁業が営まれているが,今までその生態や漁業についてほとんど調べられていなかった。また,セタシジミは漁獲量がピーク時の100分の1となり,資源回復が図られている。本シンポジウムでは,他府県での事例も加え,シジミ類の生態についての新知見を紹介し,シジミ漁業の現状と問題点を把握するとともに,資源増大方策や漁業者と市民の共同利用等について検討する。
企画者 有山啓之,笠井亮秀,藤岡康弘
プログラム
開会挨拶 江口 充(近畿大院農)
主旨説明 有山啓之(大阪環農水総研)
第1セッション シジミ類の生物学 座長  藤岡康弘(滋賀水試)
 1.シジミ類の生物学、および琵琶湖・淀川水系における分布−市民参加型調査の結果から
石田 惣(大阪自然史博)
 2.淀川汽水域におけるヤマトシジミ各ステージの分布と環境要因 山本圭吾・佐野雅基(大阪環農水総研)
 3.ヤマトシジミ稚貝の空間パターンと微地形との相関 齊藤 肇(水工研)
 4.安定同位体比を用いたヤマトシジミの餌起源と生態的位置 笠井亮秀(京大院農)
 5.ヤマトシジミのセルロース分解機構 豊原治彦(京大院農)
第2セッション シジミ類の漁業と資源増大 座長  笠井亮秀(京大院農)
 6.琵琶湖におけるセタシジミ漁業と資源回復 幡野真隆(滋賀水試)
 7.淀川汽水域におけるヤマトシジミ漁業 大美博昭(大阪環農水総研)
 8.青森県小川原湖におけるヤマトシジミの資源管理 長崎勝康(青森内水面研)
 9.茨城県涸沼におけるヤマトシジミ漁業と種苗生産 根本隆夫(茨城水試)
総合討論 座長  有山啓之(大阪環農水総研)
参加費 無料
問い合わせ先 〒631‐8505 奈良市中町3327−204
近畿大学農学部水産学科水族環境学研究室内 日本水産学会近畿支部事務局(担当:永田 恵里奈)
TEL・FAX (0742)43-6106 e-mail:jsfskinkishibu@nara.kindai.ac.jp