佐々木裕子,金治 佑,袴田高志, 松岡耕二,宮下富夫,南川真吾 |
土谷晃史,岡村 洋,河野智哉,引間順一,酒井正博 |
永山滋也,藤井亮吏,原田守啓,末吉正尚 |
2020年と2021年の9-11月,長良川において,落ちアユを採捕する瀬張り網漁7サイトの漁獲データを用いて,アユの産卵降河トリガーを調べた。アユの漁獲量は,低水温(日平均で約18℃以下)となり,かつ増水(規模に依らない)した時に増えた.大漁となる日は,水温が約15℃以下に急落した10月中旬以降であった。大型のアユは漁期の前半に多く獲れた.アユの産卵降河は水温と流量の階層的相互作用で生じることが分かった。これは,アユに対する温暖化影響の予測,アユ資源の持続的利用と保全に寄与する。
Isabella Ebi, Annita Seok Kian Yong, Leong-Seng Lim, Yu Hung Lin, Rossita Shapawi |
(文責 芳賀 穣)
Thirugnanamurthy Sivaramakrishnan, Thangaraj Sathish kumar, Kizhakkekarammal Puthiyedathu Sandeep, Aritra Bera, Ramalingam Ananda Raja, Sujeet kumar, Muniyandi Kailasam, Nathan Felix & Kondusamy Ambasankar |
アスコルビン酸(AA)添加飼料がミルクフィッシュ仔魚に及ぼす影響を調べた。AA含有量が0−2000 mg/kgの5段階の実験飼料を用意した。500および1000 mg/kgでは,成長,生残で良好な成績を示した。赤血球数は500 mg/kgで最高値となった。500および1000 mg/kgでは,絨毛長,薄層前膜厚,薄層前膜中リンパ球濃度が高かった。1000 mg/kgでは,Vibrio harveyi攻撃試験で,生残率が高くなった。成長,飼料効率,生残の最適値は,1,174−1262 mg/kgの範囲で得られた。
(文責 小谷知也)Shaikh Tareq Arafat,平野 栞,佐藤杏樹, 竹内勝則,安田哲矢,寺原 猛,小林武志 |
水圏環境中のマイクロプラスチックに付着する細菌に関する基礎的な知見を得るため,東京湾河口域の堆積物を用い,PSを用いた集積培養により細菌を分離した。分離株は13の属に同定され,一部は日和見菌Brevundimonas diminutaであった。分離株の多くはPS上でバイオフィルム形成能を有した。形成株にはアミノグリコシド系に耐性を示す傾向が認められたものの,テトラサイクリンに感受性を示した。また,形成株はエステラーゼなどの酵素活性も示し,カゼイン,Tween 80,デンプンなどを分解した菌株も認められた。
水田尚志,松山雄大,水田かほり,細井公富,横山芳博 |
サケ鼻軟骨より,クモノスカビ由来の酸性プロテアーゼを用いてアテロ化コラーゲンを調製した。コラーゲンに対し1/20量(w/w)の同酵素を添加しpH 3.0, 4℃にて48時間撹拌することで総コラーゲンの60%以上が可溶化された。これを酸性条件下での硫安分画に供することで可溶性画分(XI型コラーゲン画分)を得た。本画分はSDS-PAGEにおいて3本のα鎖を示し,アミノ酸組成では脊椎動物Ⅰ型コラーゲンに比べAlaに乏しく(57残基/1,000残基),Hylに富む(42残基/1,000残基)などV型/XI型コラーゲンの特徴を示した。
Hui-Kai Hsu, Teng-Lung Chang, Yung-Song Wang |
アカナマコ乾物の生産過程で生じる煮熟廃液の活用を目的とし,日本および台湾産養殖アカナマコの熱水抽出物の凍結乾燥品について,B16F10細胞およびゼブラフィッシュ胚での抗メラニン産生作用を検討した。台湾および日本産アカナマコ熱水抽出物100 mg中にはサポニンがそれぞれ3.45および6.48 mg含まれると算出された。これら抽出物はB16F10細胞およびゼブラフィッシュ胚でメラニン蓄積量を減少させ,メラニン産生関連遺伝子の発現を濃度依存的に抑制したことから,抗メラニン産生作用を示すことが確認された。
(文責 渡邊壮一)
寺内直也,孟 大威,李 ?, 稲田浩士,浦 和寛,都木靖彰 |