平成30年度日本水産学会東日本大震災災害復興支援検討委員会シンポジウムの開催について
東日本大震災災害復興支援検討委員会委員長 河村知彦
日 時: |
平成30年3月30日 8:50-17:30 |
場 所: |
東京海洋大学品川キャンパス |
テ ー マ: |
福島県の沿岸漁業復興にむけて:原発事故7年後の現状と課題 |
企画責任者: |
和田敏裕(福島大学)・神山孝史(水産機構東北水研)・森田貴己(水産機構中央水研)・河村知彦(東大大気海洋研) |
*日本水産学会会員以外の方も無料で参加いただけますので,周知・勧誘をお願いいたします。 |
開催の趣旨:
福島県においては、平成23年3月に発生した津波ならびに東京電力福島第一原子力発電所(以下、原発)の事故の影響により、海面漁業の活動が一時的に停止した。県の緊急時環境放射線モニタリング検査結果を受け、福島県では、震災翌年から沿岸漁業の小規模な試験操業が開始され、現在では、福島県沖(原発から10キロ圏内を除く)で漁獲される全ての魚介類(出荷制限対象種を除く)が試験操業の対象となるに至った。海産魚介類に含まれる放射性物質についても、基準値である100 Bq/kgを超えるものは、県のモニタリング検査では平成27年4月以降検出されていない。しかし、福島県の海産物の水揚げ量は、依然として非常に少ない状況に置かれている。今後、それらが震災前のように流通するためには、多くの課題を克服していかなければならないと考えられる。一方で、漁獲努力量の低下に伴い、福島沖や周辺海域では、底魚類の資源量が増加している実態も明らかにされつつある。本シンポジウムでは、原発事故により甚大な被害を受けた福島県の水産業に焦点を当て、事故から7年を経過した同県海域の現状の整理とともに今後の水産業復興への課題について意見交換し、研究者がなすべき復興への貢献方策を探ることを目的とする。 |
プログラム: |
開会の挨拶 |
8:50-8:55 |
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東日本大震災災害復興支援検討委員会委員長 河村知彦(東大大気海洋研) |
趣旨説明 |
8:55-9:00 |
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東日本大震災災害復興支援検討委員会委員 和田敏裕(福島大) |
I. |
福島周辺海域の放射能汚染の現状:漁場環境から魚類まで |
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座長 杉崎宏哉(水産機構中央水研) |
1. |
フクシマ原発事故の特徴と概要 |
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森田貴己(水産機構中央水研) 9:00-9:30 |
2. |
福島県における放射性物質モニタリング調査の概要 |
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和田敏裕(福島大) 9:30-10:00 |
3. |
漁場環境における放射性セシウム汚染 |
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帰山秀樹(水産機構中央水研) 10:00-10:30 |
休 憩 10:30-10:45 |
4. |
沿岸生態系の放射能汚染 |
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石丸 隆(東京海洋大) 10:45-11:15 |
5. |
原発周辺海域に生息する魚類の放射性物質汚染とメカニズム |
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重信裕弥(水産機構中央水研) 11:15-11:45 |
昼 休 み 11:45-13:00 |
II. |
原発事故に伴う漁獲努力量の低下が水産資源に与えた影響 |
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座長 片山知史(東北大) |
1. |
原発事故後における福島県の水産資源の状況 |
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鈴木 聡(福島水試) 13:00-13:25 |
2. |
原発事故後における宮城県の水産資源の状況 |
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佐伯光広(宮城水技セ) 13:25-13:50 |
3. |
福島県の底魚資源量の将来予測:モデルによるアプローチ |
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柴田泰宙(水産機構東北水研) 13:50-14:15 |
4. |
東北海域で増加した底魚類:マダラ等沖合性魚類を例に |
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成松庸二(水産機構東北水研) 14:15-14:40 |
休 憩 14:40-14:55 |
III. |
福島県の沿岸漁業の復旧状況と復興にむけた課題 |
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座長 神山孝史(水産機構東北水研) |
1. |
福島県の沿岸漁業の復旧状況と課題 |
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石田敏則(福島県水産課) 14:55-15:25 |
2. |
東北海域の沿岸漁業の復旧状況と課題 |
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片山知史(東北大) 15:25-15:55 |
3. |
福島県の沿岸漁業復興にむけた課題 |
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八木信行(東大農) 15:55-16:25 |
総合討論 |
16:30-17:20 |
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司会 黒倉壽(東大院農)、河村知彦(東大大気海洋研)、山下洋(京大フィールド研セ) |
閉会の挨拶 |
17:20-17:30 |
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日本水産学会理事 山下 洋(京大フィールド研セ) |
問い合わせ先:福島大学環境放射能研究所 和田敏裕
TEL: (024)503-2967 e-mail: t-wada★ipc.fukushima-u.ac.jp(★を@に変えて送信してください) |
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