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海生研は設立以来、発電所温排水(取放水)影響の予測評価に必要な科学的知見を得るため、発電所周辺海域などにおける現地調査や室内実験、野外実験を実施してきました。また、これらの調査研究活動で蓄積した知見と技術をもとに、その時々の社会のニーズ・要請に応え、国や関連団体、関連研究機関と協力し、全国の原子力関連施設沖合海域における海洋環境放射能を調査するとともに、沿岸域における微量化学物質の蓄積実態把握・生態毒性評価手法開発、藻場磯焼け対策他の沿岸環境保全技術開発、発電所取水障害生物の防除対策、気候変動や二酸化炭素の海底下地下貯留の影響予測評価など海生生物と海域環境に関する幅広い課題を実施してきています。東日本大震災による東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故以降は、東日本太平洋岸などにおける海水、海底土、水産物に関する放射能調査を進め、社会へ復興支援のための的確な情報発信を行っています。
当研究所は、今後も沿岸海域の生物資源・生物多様性・生態系の保全に着目し、これらの調査研究を鋭意推進する計画です。そのため、これらの調査研究を推進できる海洋生物学、海洋生態学(放射生態学、保全生態学)、または海洋環境化学に関する専門知識と研究実績を持った意欲ある人材を求めます。 |